おくくま−の−かじや
昭和54年3月に熊本県の伝統工芸品の指定を受け、伝統の技を守り続けています。
この地方は昔から林業や農業が盛んに行われており、ひと昔は、
一つの町に5〜6件の鍛冶がありました。
土佐の流れをくむものや、昔ながらの野鍛冶など様々だったそうです。
ですから、問屋という制度がなく、作った物は自分で売るのが当たり前の事でした。
そのせいか、刃物作りの分業化が進まず、一から十まで一人でこなすたくましい職人が
育ってきたのです。
また、昔は地場産業が盛んで、できた刃物はほとんどが地元で消費されたため、
品質の良し、悪しはその日のうちにわかるため、立派な鍛冶職人だけ残ったわけです。
大変、器用な職人が多いのも事実です。
作ったことのない物でも見本さえあれば大抵の物は作り上げる事ができます。
悪く言うと器用貧乏なのかもしれません。
なぜなら、人を雇って大々的にやっているところがないのです。
しかし現在、人吉、球磨盆地には8件の鍛冶屋が健在です。
人吉市に4件、錦町1件、免田町1件、そして湯前町1件です
それぞれの鍛冶屋が、それぞれの製法で数多くの刃物を製作しています。
プロフィール
2011年1月道路拡張のため隣へ移転しました。
創業94年
〒868−0606
熊本県球磨郡湯前町中里1827番地の5
TEL/FAX 0966−43−3068
初代 守 雄
宮崎県児湯郡西米良村下板谷生まれ
1929年(昭和4年)上米良鍛冶屋創業
二代目 和 利
1936年(昭和11年)熊本県球磨郡湯前町生まれ
1947年(昭和22年)湯前町高等学校卒業
1947年(昭和22年)坂田鍛冶屋入門
1952年(昭和27年)鍛冶屋を始める
ナイフ&ペーパーナイフ肥後の守
三代目 秀 人
1958年(昭和33年)熊本県球磨郡湯前町生まれ
1976年(昭和51年)県立球磨商業高等学校卒業
1976年(昭和51年)鍛冶入門
1992年(平成4年)人吉球磨カスタムナイフクラブ設立
積層小刀「ヤマメ」
賞 歴
1989年(平成元年)全国伝統工芸展奨励賞受賞「ナイフ&ペーパーナイフ肥後の守」
1991年(平成3年)熊日くらしの工芸展奨励賞受賞「積層小刀」